地方移住と趣味の両立術|鎌倉移住5年で映画1200本観た私の時間管理術
「地方移住したら趣味の時間が減るんじゃないか」——移住前の私も同じ不安を抱えていました。しかし鎌倉移住5年、通勤時間往復3時間という過酷な環境でも、映画1200本以上を鑑賞し、週末は地元散策を楽しむ生活を実現。今回は、地方移住と趣味を両立させる具体的な方法を、実体験から徹底解説します。
地方移住前の誤解と移住後の真実

誤解①「都会より娯楽施設が少ないから趣味が続かない」
移住前の私も「鎌倉には映画館が少ない。趣味の映画鑑賞ができなくなる」と心配していました。確かに鎌倉市内の映画館は限られています。でも実際は——逆に映画鑑賞が加速しました。
理由は単純。通勤時間が往復3時間になったことで、電車内が「移動映画館」に変身したのです。スマートフォンとイヤホン、そして各種動画配信サービスがあれば、どこでも映画館。2019年4月の移住から5年間で1200本以上鑑賞——つまり年間240本、月20本、週5本ペースです。
真実:娯楽施設の数より、「隙間時間の活用法」が趣味継続の鍵。都会にいた頃は満員電車でスマホも見られず、通勤時間は完全な「死に時間」でした。
誤解②「通勤時間が長くなると自由時間が減る」
これは半分正解、半分不正解。確かに物理的な移動時間は増えます。でも「自由に使える時間」は実は増えたのです。
都内に住んでいた頃、会社の飲み会は週2〜3回。上司に誘われれば断れず、終電ギリギリまで付き合い、帰宅は深夜0時過ぎ。翌日は二日酔いで映画を観る気力もありませんでした。
鎌倉移住後、「明日の通勤があるので」という完璧な断り文句を手に入れました(笑)。飲み会参加率は月1回程度に激減。その分、自分の趣味に使える夜が劇的に増えたのです。2020年7月、ついに「月間30本映画鑑賞」を達成した時は、自分でも驚きました。
真実:通勤時間増加=自由時間減少ではない。「断る理由」と「隙間時間活用」で、むしろ趣味時間は増やせる。
誤解③「地方は刺激が少なくて飽きる」
これは完全な誤解でした。鎌倉は毎日が新しい発見の連続。江ノ電から見える景色は、季節、天気、時間帯で全く違う表情を見せます。同じ道を歩いても、桜の季節、紫陽花の季節、紅葉の季節——常に変化があります。
都内に住んでいた頃、毎日同じ電車、同じビル、同じコンビニ。変化のない日常に飽き、週末は必死に「刺激」を求めて遠出していました。でも今は、日常そのものが刺激的。四季折々の鎌倉を散策するだけで、十分な気分転換になります。
真実:「刺激」は都会にしかないわけではない。自然の変化、季節の移ろい、地域の文化——地方には都会にはない種類の刺激がある。
通勤時間3時間を武器に変えた5つの工夫

工夫①:通勤電車を「移動シアター」化
鎌倉⇔品川の往復3時間は、私にとって「プライベートシアター」です。Netflix、Amazon Prime、U-NEXT、Disney+と複数のサブスクに加入し、観たい映画は尽きません。
重要なのは「環境整備」。ノイズキャンセリングイヤホン(Sony WF-1000XM4)は必須投資。電車の騒音が消え、映画の世界に没入できます。2021年10月に購入してから、通勤が「苦痛」から「楽しみ」に変わりました。
さらに、モバイルバッテリー(容量20,000mAh)も常備。往復3時間の映画鑑賞でもバッテリー切れの心配なし。準備を怠らないことが、趣味継続の秘訣です。
実績:5年間で通勤時間に観た映画は約1,000本。1本平均2時間として、2,000時間分のエンターテイメントを通勤時間で消化した計算です。
工夫②:週末は「地元観光」で二重の趣味化
週末の鎌倉散策は、単なる散歩ではなく「趣味」として確立しました。鎌倉観光スポットを巡りながら、頭の中では観た映画のシーンを思い出し、ロケ地を探し、映画の世界観と現実を重ねる——これが私の「映画×散策」融合スタイルです。
2022年9月、『海街diary』のロケ地巡りをした際、映画で見た御霊神社の踏切が実在することに感動。江ノ電が通過する瞬間、まるで映画の登場人物になったような感覚を味わいました。趣味同士が化学反応を起こす瞬間です。
コツ:住んでいる地域を舞台にした映画を観る。映画の聖地が日常になり、散歩が「ロケ地巡礼」という趣味に昇華します。
工夫③:朝活で「自分時間」を確保
通勤に3時間かかる分、夜は早く寝て朝早く起きる生活にシフト。朝5時起床、5時半〜6時半は完全な「自分時間」です。この1時間で映画レビューを書いたり、観た映画の感想をまとめたり、次に観る映画をリストアップしたり。
朝の静かな時間は、思考が冴え渡ります。夜遅くに疲れた頭で考えるより、朝の1時間の方が生産性は3倍高い。2023年1月から始めた朝活で、年間150本分の映画レビューを書き上げました。
効果:朝活1時間×365日=年間365時間。これだけで趣味に使える時間が大幅に増えます。
工夫④:「ながら時間」を徹底活用
料理中、洗濯中、掃除中——これらの時間も映画の「音声だけ」を流しています。映像を見なくても、名作の多くは音声だけで十分楽しめます。特にセリフ重視の映画や、サウンドトラックが素晴らしい作品は、「ながら鑑賞」に最適。
2024年2月、料理をしながら『ショーシャンクの空に』を音声だけで聴いた時、逆に映像がない分、想像力が刺激されて新鮮でした。同じ映画を「観る」と「聴く」で2回楽しむスタイルも発見。
発見:「ながら時間」を含めると、実質的な趣味時間はさらに倍増。家事が苦にならなくなるオマケ付きです。
工夫⑤:SNSとブログで「アウトプット」を趣味化
観た映画を記録するだけでなく、感想をSNSやブログで発信する行為自体が「第二の趣味」に。誰かに伝えるために文章を書くことで、映画の理解も深まり、記憶にも残りやすくなります。
fullswing.infoというサイトで60本以上の映画レビューを公開していますが、これも趣味の延長。書くことで、単に「観る」だけでは得られない満足感があります。読者からコメントをもらった時の喜びも格別です。
副次効果:アウトプットを続けることで、観る映画の質も向上。「どう伝えるか」を意識すると、観る視点が変わり、さらに映画が面白くなる好循環が生まれます。
地方移住で趣味が加速する3つの条件

条件①:移住先に「適度な距離感」がある
完全な田舎でもなく、都会でもない——鎌倉のような「適度な地方」が理想的。都心まで1.5時間なので、どうしても都会の施設を使いたい時は日帰りで行けます。でも日常は自然豊かな環境でリラックス。
2023年7月、久しぶりに渋谷の映画館でIMAX上映を観に行きましたが、「たまに来るからこそ楽しい」と実感。毎日都会にいた頃は、刺激に慣れて何も感じなくなっていました。距離があるからこそ、価値を再認識できるのです。
条件②:通勤時間を「投資」と考える
通勤3時間は確かに長い。でも「失われた時間」ではなく「獲得した時間」と捉えることが重要。この時間をダラダラSNSを見て過ごすか、趣味に全集中するか——その差は5年で膨大になります。
私の場合、通勤時間がなければ年間240本の映画は観られなかった。つまり通勤時間は「映画を観るための投資時間」。そう考えると、長い通勤も苦ではなくなります。
条件③:地元に「もう一つの趣味」を見つける
映画だけでなく、鎌倉散策という第二の趣味ができたことも大きい。趣味が一つだと、それができない時にストレスが溜まります。でも複数あれば、状況に応じて切り替えられる。
雨の日は映画三昧、晴れた週末は散策——天気や気分で選べる贅沢。地方移住の魅力は、都会にはない「新しい趣味」との出会いがあることです。
5年間の両立生活で気づいた「本当に大切なこと」
正直に言います——最初の1年は辛かったです。通勤3時間に体が慣れず、疲労で映画を観る気力もない日が続きました。「移住失敗したかも」と何度も思いました。
転機は移住1年後の2020年5月。コロナ禍でリモートワーク週3日になり、通勤日が減った時でした。週2日だけの通勤なら苦にならない。むしろ「今日は通勤映画デーだ!」と楽しみになりました。環境が変わったことで、通勤時間の価値が再評価されたのです。
「両立」ではなく「融合」させる発想
地方移住と趣味を「両立」させようとすると、どちらかが犠牲になります。でも「融合」させれば、相乗効果が生まれる——これが5年で得た最大の学びです。
通勤時間は映画を観る。週末の散策では映画のロケ地を訪れる。朝活で映画レビューを書く。SNSで発信して映画仲間と繋がる——すべてが繋がり、趣味が生活に溶け込んでいます。
趣味のために生活を犠牲にするのではなく、生活の中に趣味を編み込む。これが地方移住と趣味を両立させる秘訣です。
完璧主義を捨てたら楽になった
以前は「毎日必ず1本映画を観る」というルールを自分に課していました。でも体調不良の日、忙しい日、気分が乗らない日——守れない日も当然あります。その度に罪悪感を感じていました。
ある日、「観たい時に観る。観たくない時は観ない。それでいい」と開き直ったら、むしろ映画がもっと楽しくなりました。義務ではなく、純粋な楽しみとして——趣味はこうあるべきなのです。
2023年9月、まるまる1週間映画を観なかった時期がありました。でもその後、久しぶりに観た映画の感動は何倍も大きかった。「距離を置く」ことも、趣味を長く続ける秘訣だと気づきました。
これから地方移住を考える人へのアドバイス
移住前にすべきこと
①通勤ルートを実際に体験する:私は移住前に、平日朝の通勤ラッシュ時に鎌倉〜品川を実際に往復しました。「これなら耐えられる」と確信してから移住を決断。
②趣味の継続方法を具体的に考える:「なんとかなる」ではなく、「通勤時間で観る」「週末は地元で楽しむ」など具体策を持つことが重要。
③移住先の「趣味資源」を調査:私の場合、鎌倉が映画のロケ地として有名だったことも決め手に。移住先に新しい趣味の種があるかチェックしましょう。
移住後の3ヶ月が勝負
最初の3ヶ月で「生活リズム」と「趣味のルーティン」を確立できるかが鍵。私は移住1ヶ月目にノイズキャンセリングイヤホンを購入し、通勤映画スタイルを確立。これが5年続く基盤になりました。
初期投資(良いイヤホン、モバイルバッテリー、サブスクなど)は惜しまないこと。快適な環境があれば、趣味は自然と継続できます。
まとめ|地方移住は趣味を諦めることではなく、再発見すること
5年前、鎌倉移住を決めた時、周囲からは「映画館も少ないのに、趣味の映画はどうするの?」と心配されました。でも結果は——都内にいた頃の3倍以上、映画を楽しんでいます。
地方移住は、趣味を諦めることではありません。むしろ、趣味との新しい向き合い方を発見するチャンスです。通勤時間、週末の過ごし方、地域の資源——すべてを趣味に結びつける発想があれば、都会以上に充実した趣味生活が送れます。
もしあなたが「地方移住したいけど、趣味が続けられるか不安」と悩んでいるなら——大丈夫です。工夫次第で、趣味はむしろ加速します。私がその生き証人です。
通勤電車の中で、この記事を読んでいるあなた。その時間も、もう「無駄な時間」ではありません。趣味を楽しむ「可能性の時間」です。さあ、イヤホンを装着して、好きな映画を再生しましょう。あなたの「移動シアター」が、今日から始まります。
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