30代の趣味の見つけ方・楽しみ方|仕事と生活に追われた私が映画1200本の趣味人になるまで
なぜ30代は「趣味がない人」だらけなのか

理由①:仕事が最も忙しい年代だから
20代は「見習い」、40代は「管理職」、そして30代は「プレイングマネージャー」——最も働かされる年代です。29歳の私は、朝8時出社、退社22時、週3回の飲み会、休日出勤も月2回。趣味どころか、睡眠時間すら確保できない状態でした。
2019年2月のある金曜日、終電で帰宅し、気づいたら土曜の夕方まで爆睡。起きてスマホを見て、また寝る——これが当時の私の「週末」でした。「趣味がない」のではなく、「趣味を持つ余裕がない」が正解だったのです。
理由②:学生時代の趣味が合わなくなる
大学時代はバンドをやっていました。でも社会人になり、メンバーは結婚、転勤、多忙でバラバラ。「またバンド再開しよう」と言いながら5年が経過。気づけば楽器も触らなくなり、音楽への情熱も消えていました。
20代の趣味は、「仲間」「時間」「体力」という3つの資源があって初めて成立します。30代はその全てが減少——結果、趣味が自然消滅するのです。
理由③:「趣味は特別なもの」という思い込み
「趣味」と聞くと、登山、ゴルフ、カメラ、楽器——何か「立派なもの」を想像していました。初期投資も必要だし、技術も必要だし、時間も必要。「自分には無理」と最初から諦めていたのです。
でも今なら分かります。趣味は特別なものじゃない。日常の延長線上にあるもの。通勤電車で映画を観る、週末に散歩する——それだって立派な趣味なのです。
29歳の私が「映画鑑賞」を趣味にした経緯

きっかけは鎌倉移住と通勤時間3時間
2019年3月、働き方を変えるために鎌倉に移住しました。結果、通勤時間は往復3時間に。最初は「人生の無駄遣いだ」と後悔しましたが、2週間目に発想を転換——「この3時間を何かに使おう」と。
選んだのが映画鑑賞。スマホとイヤホンさえあればできる、初期投資ゼロ、場所を選ばない——完璧な趣味でした。Amazon Prime Videoに加入し、初日に観たのは『ショーシャンクの空に』。電車の中で号泣しそうになり、必死に堪えたのは今でも忘れられません(笑)。
最初の3ヶ月は「義務」だった
正直、最初は楽しくありませんでした。「通勤時間を無駄にしないため」という義務感で観ていただけ。作品選びも適当で、途中で寝落ちすることも多々。「やっぱり自分には趣味なんて無理だ」と諦めかけました。
転機は移住3ヶ月目の2019年6月。たまたま観た『最強のふたり』があまりにも素晴らしく、降車駅を乗り過ごすほど没頭。次の日、その映画の感想を同僚に熱く語っている自分がいました。「あれ、俺、映画好きになってる?」——その瞬間でした。
半年後、趣味が「生活の一部」になった
移住半年後の2019年9月、気づけば月30本ペースで映画を観ていました。通勤時間が「苦痛」から「楽しみ」に変わり、江ノ電に乗ること自体が趣味の一部になっていました。
さらに、週末は観た映画のロケ地巡りや、鎌倉の映画ゆかりの場所を散策——映画鑑賞が「散策」という別の趣味とも融合し始めました。趣味は一つではなく、どんどん広がっていくものだと気づいたのです。
30代から趣味を見つける5つの黄金ルール
ルール①:「隙間時間」から始める
30代に「新しく時間を作る」のは不可能です。だから「既にある時間」を活用する——これが鉄則。通勤時間、昼休み、寝る前の30分——これらの隙間時間が、趣味の種になります。
私の場合、通勤3時間が映画鑑賞の時間に。同僚は昼休みの30分でスマホゲームを極め、別の友人は寝る前の1時間で読書年間100冊を達成。新しい時間を作るのではなく、既存の時間の使い方を変えるのです。
具体例:通勤時間→動画鑑賞、読書、語学学習/昼休み→スケッチ、短編小説執筆/寝る前→瞑想、日記、オーディオブック
ルール②:「お金がかからない」趣味を選ぶ
30代は出費が多い年代。住宅ローン、子どもの教育費、親の介護——趣味に回せるお金は限られています。だからこそ、初期投資が少ない趣味がおすすめ。
映画鑑賞なら、サブスク月額1,000円程度。散策なら交通費のみ。読書なら図書館利用でゼロ円。ゴルフや登山のような「お金がかかる趣味」は、余裕ができてからでも遅くありません。
コスパ最高の趣味:映画・ドラマ鑑賞(サブスク)、読書(図書館)、散歩・ジョギング、写真(スマホ)、ブログ・SNS発信、料理
ルール③:「一人でできる」趣味を選ぶ
30代は予定が合わない。仲間と日程調整するだけで疲れます。だから、一人で完結する趣味が最適。好きな時に始めて、好きな時に終われる——これが長続きの秘訣です。
私も最初は「映画を一緒に観る仲間が欲しい」と思いましたが、日程調整が面倒で挫折。一人で観て、感想をSNSで発信するスタイルに変えたら、むしろ気楽で続きました。
ルール④:「すぐに始められる」趣味を選ぶ
30代は決断力が鈍ります。「来月から始めよう」は永遠に来ません。だから、今すぐ始められる趣味を選ぶ——スマホがあればできる、家にあるもので始められる、特別な準備が不要——こういう趣味が最強です。
私の場合、スマホとイヤホンだけで映画鑑賞開始。もし「一眼レフカメラを買ってから」と思っていたら、今も始めていなかったでしょう。
ルール⑤:「アウトプット」とセットにする
趣味を「インプット」だけで終わらせると、飽きます。でも「アウトプット」とセットにすると、深みが増します。映画を観たら感想をSNSに投稿、散歩したら写真をInstagramにアップ、料理したらブログに記録——発信することで、趣味が「作品」になるのです。
私も最初は観るだけでしたが、感想をブログに書き始めてから、観方が変わりました。「どう伝えるか」を考えると、観る視点が深くなり、記憶にも残る。アウトプットは、趣味の質を何倍にも高めます。
30代におすすめの趣味10選【実体験ベース】
①映画・ドラマ鑑賞
おすすめ理由:隙間時間で可能、サブスクで低コスト、一人で完結、すぐ始められる——全ての条件を満たす最強の趣味。私は5年で1200本達成。人生観が変わりました。
始め方:Netflix、Amazon Prime、U-NEXTなど、どれか一つのサブスクに加入。通勤時間や昼休みに観るだけ。
②散歩・街歩き
おすすめ理由:コストゼロ、健康にも良い、季節の変化を楽しめる。私は週末の鎌倉散策が第二の趣味に。運動不足解消にも最適。
始め方:今週末、家の近所を1時間歩いてみる。それだけ。カメラ(スマホ)持参で、気になる景色を撮影すると楽しさ倍増。
③読書
おすすめ理由:図書館利用でコストゼロ、電子書籍ならスマホで読める、知識と教養が身につく。30代こそ読書の黄金期。
始め方:Kindle Unlimitedで月額980円、または図書館で興味ある本を3冊借りる。寝る前30分を読書時間に。
④料理
おすすめ理由:家にいながらできる、健康的、節約にもなる、成果物(料理)が残る達成感。SNS映えもする。
始め方:YouTubeで「簡単レシピ」を検索し、今週末に1品作ってみる。失敗も含めて楽しむ心が大切。
⑤ブログ・SNS発信
おすすめ理由:完全無料、他の趣味と組み合わせられる、文章力が上がる、同じ趣味の仲間と繋がれる。私もブログで60本以上の映画レビューを公開中。
始め方:noteやはてなブログで無料アカウント作成。今日観た映画、食べたランチ、何でも良いので1記事書いてみる。
⑥写真撮影(スマホ)
おすすめ理由:スマホカメラで十分、散歩と相性抜群、Instagramで発信できる、見る目が養われる。
始め方:今週末、「今日のベストショット1枚」を決めて撮影。毎週続ければ、年間52枚のポートフォリオに。
⑦語学学習
おすすめ理由:スマホアプリで完結、通勤時間に最適、キャリアアップにも繋がる、海外旅行が楽しくなる。
始め方:DuolingoやNHK語学アプリで、1日10分から。英語、中国語、韓国語——興味ある言語を選ぶだけ。
⑧筋トレ・ヨガ
おすすめ理由:自宅でできる、健康促進、ストレス解消、YouTubeで無料レッスン多数、達成感が高い。
始め方:YouTubeで「初心者 筋トレ」「朝ヨガ 10分」を検索。今日から1日10分、寝る前or朝に実践。
⑨音楽鑑賞
おすすめ理由:Spotify等のサブスクで聴き放題、通勤時間・作業中のBGMに最適、心が豊かになる。
始め方:Spotify無料版で、今まで聴いたことないジャンルを1週間聴いてみる。新しい発見があるはず。
⑩ゲーム(スマホ・家庭用)
おすすめ理由:ストレス解消に最適、隙間時間で進められる、オンラインで仲間とも楽しめる、種類が豊富。
始め方:App Storeで評価の高いゲームを1つダウンロード。または、Nintendo Switchで興味あるソフト1本購入。
趣味が続かない30代の「3つの壁」と突破法

壁①:「時間がない」という言い訳
これは事実ではなく、優先順位の問題です。私も最初は「忙しくて無理」と思っていました。でも記録を取ったら、スマホを1日2時間もダラダラ見ていました。その時間を趣味に充てるだけで、月60時間——十分です。
突破法:1週間、スマホのスクリーンタイムを記録。SNS・YouTubeのダラダラ時間を趣味に置き換えるだけで、驚くほど時間が生まれます。
壁②:「すぐに飽きる」という習性
30代は刺激に慣れています。新しいことを始めても、3日で飽きる——これは普通です。私も最初の10本の映画は、半分寝ていました(笑)。
突破法:「3ヶ月ルール」を適用。どんな趣味も最低3ヶ月は続ける。本当の面白さは、表面を超えた先にあります。私も3ヶ月目で映画の魅力に目覚めました。
壁③:「完璧主義」が邪魔をする
30代は仕事で「成果」を求められる年代。その癖で、趣味にも「上達」「結果」を求めがち。でも趣味は「楽しむ」ためのもの。下手でも、遅くても、続ければいい——この割り切りが大切です。
突破法:「記録」だけを目標にする。映画なら「本数」、散歩なら「回数」、読書なら「冊数」——質より量。記録が積み重なると、自然と質も上がります。
5年間趣味を続けて変わった3つのこと
変化①:人生に「楽しみ」が戻った
29歳の私は、毎日が「義務」でした。仕事、通勤、睡眠——それだけ。でも今は、通勤電車に乗る瞬間「今日はどの映画を観ようか」とワクワクします。週末も「どこを散策しようか」と計画を立てる。小さな楽しみが、日常を彩るようになりました。
変化②:「自分語り」ができるようになった
以前の私は、飲み会で話すことがありませんでした。仕事の愚痴か、テレビの話題か——借り物の話ばかり。でも今は、観た映画の話、鎌倉の隠れスポットの話——自分の経験を語れます。それが自信になり、人間関係も豊かになりました。
変化③:「自己肯定感」が上がった
5年で映画1200本——この数字が、私の誇りです。「自分もやればできる」という自信が、仕事や生活にも良い影響を与えています。趣味の継続が、自己肯定感を育ててくれました。
まとめ|30代から始める趣味は「人生の投資」である
30代は忙しい。時間もお金も体力も限られている。でも——だからこそ、趣味が必要なのです。
趣味は、仕事でもなく、義務でもなく、「自分のため」だけの時間。その時間があるからこそ、仕事も家庭も頑張れる。趣味がない人生は、ガソリンなしで走り続ける車のようなもの——いつか必ず止まります。
私は29歳で趣味を見つけ、34歳の今、人生が劇的に豊かになりました。遅すぎることなんてありません。30代からでも、40代からでも、趣味は始められます。
今日、この記事を読み終えたら——何か一つ、始めてみてください。スマホで映画を1本観る、近所を30分散歩する、本を1冊借りる——それだけで十分。小さな一歩が、5年後の「趣味人」への道になります。
あなたの30代が、趣味で彩られた豊かな日々になりますように。
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